西三河野生生物研究会事務局のブログ

西三河野生生物研究会事務局のブログです。活動の予告や報告、連絡などを掲載します。

西三河野生生物研究会

第4回採集観察会 「渥美半島」を開催しました

参加者(敬称略):山崎隆弘 原田究 小鹿亨

 去る5月21日,朝の10時に田原市の道の駅「田原めっくんハウス」の駐車場に集合したのは3名.今回は少人数の利点を活かして,山崎さんの車に乗せてもらって移動を始めます.今回は少人数での開催になりました.
 埋め立て地の公園で
 最初は姫島手前の埋立地の公園からスタートしました.ここでは外来種テントウムシなどを探しました.マツ類についていた黒地に黄色斑紋がある外来種テントウムシも見せてもらいました.原田さんはウスバキトンボと思って採集したところ,ショウジョウトンボの羽化後まもない個体でした.小鹿はカマキリモドキの仲間を一つ採集できました.
 訪問地は大潮の「貝の浜」
 観察採集会で貝ノ浜を訪れるのはこれが3回目です.山崎隆弘さんのお気に入りポイントです.この日はちょうど,大潮だったようで,潮が引いた後にはたくさんの人が出て,アサリなどを掘っている様子が見えました.秋にきた折には気づかなかったのですがアマモが海中にたくさん見えます.
 時期的に,ちょうどテングチョウの新成虫が羽化する頃のようで,新鮮な翅の成虫がエノキの周りで観察できました.
 昨年の秋に地面に置かれたやや朽ちた木材を裏返したところ冬ごしのために潜り込んでいたゴミムシダマシ類を多数採集できました.今回も同じ柳の下のドジョウ狙い,今回も木材を裏返すと,前回に比べて数が少ないものの,ゴミムシダマシの仲間や小さい甲虫類を見つけました.ここでお昼になりました.
 オオヒョウタンゴミムシを探す
 3番目に訪れたのは伊良湖国民休暇村近くです.以前に山崎さんがオオヒョウタンゴミムシを採集した場所です.側溝の中などを探すのですが,ヒョウタンゴミムシは見つかるのですが,なかなかオオヒョウタンゴミムシは見つかりません.
 そして細谷海岸へ
 この日の最後のポイントは,太平洋側の豊橋市の細谷海岸です.これも昨年,ハマベゾウムシを狙って訪れた場所です.昨年に比べると海岸に上げられたアマモや海藻類は多かったのですが,残念ながらハマベゾウムシは発見できませんでした.山崎さんによれば6月に入ってからでも見つけられるとのことでした.海岸の砂浜には,スナガニ類が堀った巣穴がたくさん見られました.ツノメガニやナンヨウスナガニなどが静岡県などでも見つかっていますので,この辺りにも来ているかも知れません.機会があれば探してみたいと思いながら,現地を後にしました.

 毎回のことながら,たくさんのフィールドを知っている山崎さんの「引き出し」の多さには感心しました.やや収穫は少なめでしたが,初夏の渥美半島で気持ちよく過ごせた一日でした.